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01 - これまでにぶつかった大きな壁はなんですか?
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東日本大震災後、仮設住宅への空調機の設置・メンテナンスを目的に、東北営業所の立ち上げに携わったことです。慣れない土地、しかも被災地で初めて所長(後にエリアマネージャー)という大役を任され、大きな不安を抱えながらの挑戦でした。しかし、周りのメンバーに助けられながら営業所の立ち上げに携われたことで多くを学び、私のキャリアで大きな経験になりました。
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一緒に、コンビニエンスストア向けの新商材を全国展開したこともありましたね。最初は新商材が出たと聞いて、「これは勉強のチャンス」と興味津々でしたが、いざやってみると参考にできる前例がなく仕様書もない。私も経験不足な中で、限られた納期でやり遂げるには大変なパワーが必要でした。ただ、他の部門とも連携をとってプロジェクトを完遂した経験は今も良い財産になっています。
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あの時は、お客様が既存の契約を打ち切ってでもダイキンエアテクノに切り替えてくださるほどの勢いがありましたね。東京でやり切った後に全国規模で展開することになり、生半可な状態で展開はできない、と私も営業担当としてプレッシャーの中で一つのものを作り上げていったことを覚えています。
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私も、現場では度々壁にぶつかっています。工事が大規模になればゼネコンや協力業者など関係者との打ち合わせも日々行いますが、それでも想定外の問題は起こるものです。私一人では乗り越えられない状況に陥った時には、周りの方に助けていただいて何とか完工させることができ、それを乗り越えたことで自然と次への挑戦意欲が湧いてきました。
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年々大規模な工事を任されるようになるのも、厳しい経験を乗り越えてきたからこそだと思います。誰もが知るような施設の工事や名だたる企業の工事にも携わるようになると、自信がつきますね。私は名古屋から東京に異動にした時に、名古屋では経験したことのないトラブルが立て続けに発生した時が一番大変でした。特に、航空機関連の案件では報告書に対して非常にシビアな要求があり、双方の品質管理の担当者を交えてずいぶん議論を重ねました。
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そういう高い壁に直面すると、厳しい要求が当然の水準だということ、そして「なんとなく」ではなく信念を持った仕事をしなければいけないことに気付かされます。問題に直面している時は本当に大変ですが、自身のレベルは確実に上がります。
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02 - 仕事をする上で心がけていることは?
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いつも前向きに、どんな場面でも明るく楽しく仕事をしようと心がけています。もちろん苦しい場面もありますが、それは自分が成長している時間だと思います。だから、難題を前にしても「できない」で終わらせず、できる方法を考えて挑戦します。そのためにも、IoTやAIなど進化し続ける技術にアンテナを張って、自分ができる仕事の範囲を広げるようにしています。
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まずはやってみる、という姿勢は非常に大切ですね。やってみればそれが次の挑戦につながるし、新たな人とのつながりも生まれます。他部門とのつながりが生まれることで、困った時に相談できる仲間も増えていきます。私もいろんな場所に出向いて、いろんな人に会い、いろんな仕事を受けて人とのつながりを作ることを心がけています。
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一つの目的を達成するには、やはりお互い協力し合うことが一番だと思います。工事現場を担当すると、一人では何もできないと痛感します。現場を担当していた頃は大きな問題にもよく直面しましたが、上司や先輩、同僚、後輩とたくさんの人に助けてもらってなんとか乗り越えることができました。今の私がいるのは、あの時助けてくださった方々のおかげです。
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ダイキンエアテクノには、「この分野はこの人に聞けばいい」という人がいるんですよね。特に営業は情報戦なので、物件に詳しい人から情報を聞いて、過去の教訓も活かしながら成功事例を横展開して成果を上げることが非常に大切です。ただ、ある程度のマーケティングをすればあとは机上で考えすぎず、行動を起こして肌で感じることも必要ですね。やってみたい!という意欲のある若手社員には、どんどんチャレンジをしてもらいたいと思います。
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03 - マネジメントで意識していることは?
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「なぜ働くのか?」という個々の価値観を尊重しながら、最大限に能力を発揮できる組織を作ることです。東北営業所の立ち上げでは、全てのメンバーが同じモチベーションではないし、初めて親元を離れて被災地に赴任したメンバーもいました。働く環境を作る前に、一人ひとりが考える「働く意義」を聞いて理解し、その想いを共有しなければいけないと気付かされました。
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一人ひとりが納得感を持って働くことが非常に重要ですね。かつ、それが本人の成長につながる仕事であることが大切なので、私は一人ひとりと面談の機会を設け、本人との対話の中から業務の割り当てを判断することを常に意識しています。時には、何をすべきか自分で考えてもらうことも大切で、その結果として「会社に貢献できた」という成功体験の流れを作ってあげたいと思っています。
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ファシリティ部は人数が多いので、まずは自分自身が全体を見渡せる余裕をもつことを心がけています。そのためにも、任せられる仕事は部下を信じて任せることが大切です。失敗すれば私が責任を取ればいい。部下の成長が私の成長であり、みんなの成長が組織を強くする大きな力になると思っています。
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そうですね。信じて責任や権限をできる限り与えることが部下のパフォーマンスを上げ、それがチーム全体のモチベーションアップにも直結します。
部下への接し方では、私は「本音で話す」ことを心がけています。会社や会議室を離れた場所で話を聞くと、本音をポロッと話してくれます。 -
若手社員への何気ない質問から趣味の話に発展して目が輝きだすこともあります。営業部では、それが新規開拓のヒントにもなるんですよね。例えば、ジムで体を鍛えているという話題から、「ジムの領域を開発したい」という挑戦心につながることもあります。たとえ失敗したとしても、自分で一生懸命考えてチャレンジしたことに対しては誰も咎めません。
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経験することが非常に大切ですね。経験したかしていないかでは、やはり大きな差があります。一日にできることは限られていますが、小さなことの積み重ねで大成するのだと思います。
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先日は、大沼部長の工事部の担当社員と私と二人でお客様のもとに説明に行きましたが、着工前と引き渡し後では顔つきが違いました。自信がついたんでしょうね。一つの成果物を完成させてお客様に感謝されるという、その達成感を全員が味わえるような風土を営業部でも作っていきたいと改めて思いました。
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04 - 今後の展望をお聞かせください。
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空調機という製品自体は短期間で大きく変わるものではありませんが、脱炭素やウェルネスオフィスなど、世の中の流れに応じて求められるサービスは変わります。そういった時流をいち早くキャッチして設計に取り入れていきたいですね。例えば、気流解析ソフトなども用いて説得力のある提案をすることで、「ダイキンエアテクノはここまでやってくれる」とお客様も期待を超えた満足感を得られます。
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ファシリティ部では、ただ機械を修理するだけでなく、お客様の潜在的なお困りごとまで解決できる部署へと発展させていきたいと考えています。モノ売りではなくコト売りへ。他部門と連携し、「ダイキンエアテクノに任せればなんとかなる」と思っていただける組織でありたい。その入り口として、改善提案とメンテナンスを担うファシリティ部があると思っています。
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「ダイキンエアテクノは工事もメンテナンスも質がいい」と評価をいただければ自ずと次につながるので、私たち営業の役割は減ります。その分、新たなお客様の開拓に力を発揮できる。そのサイクルを回すことが理想ですね。
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最近では新たに北海道にも支店が立ち上がりました。また、親会社であるダイキンの売上比率も海外が85%と高い。機械が売れれば当然メンテナンスも必要になるので、今後は国内外でダイキンエアテクノの技術が必要とされるようになると思っています。
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これから空気の質が問われる時代がやってきますから、睡眠や勉強、仕事の質を高める快適な環境を私たちの技術で作り、この業界のトップを走り続けたいですね。省エネルギーや地球温暖化防止というテーマでも面白い挑戦ができ、これからの可能性も広がっています。自身で新しい情報をインプットして、いかに上手にアウトプットするかを考えながら仕事をすると、本当に働きがいのある会社だと思います。
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時代に合わせた働きやすい環境も必要です。業界全体では人手不足の傾向にありますが、柔軟な考えで休暇制度や勤務体系を改革し、達成感や成長する喜びを最大化できる環境づくりを創意工夫で続けていきます。人を大切に、先輩たちが築き上げてきたものを次の世代へと継承し、ダイキンエアテクノを未来永劫存続できる会社にしたいと思っています。