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2017.03

京都府

株式会社サン・クロレラ

国の補助金を活用し、本社ビルの空調を更新しました。デマンド制御もEMSで自動化され、電気代が50%近く減りました。

株式会社サン・クロレラ 代表取締役 社長 中山太氏(右) 取締役 総務部 部長 倉持雅一氏(左) 総務部 係長 南野稔雄氏(中央)

  • 空調
  • 照明
  • 補助金

京都市下京区に本社を置く株式会社 サン・クロレラでは、2015年、地上8階地下1階 延床面積7,861m2の本社ビルの省エネ改修をダイキンエアテクノに依頼しました。省エネ改修を実施した経緯と効果、およびダイキンエアテクノへの評価を、代表取締役 社長の中山太氏、取締役 総務部 部長の倉持雅一氏、総務部 係長の南野稔雄氏にうかがいました。

株式会社 サン・クロレラについて

クロレラ、アガリクス、エゾウコギを中心に健康食品の開発・製造・卸・販売を行う。京都で事業を営んでいた創業者中山秀雄(1915-2000)が病で余命数年を宣告されながら知人に紹介されたクロレラを飲み続けるうちに回復した経験から、クロレラの普及を目指し1969年54歳のときに創業した。現在、サン・クロレラグループとして国内29都市に支店・営業所、海外にも2現地法人(米国 カリフォルニア州・中国 上海)、1支店(英国 ロンドン)、その他17カ国に販売代理店をもつ。(2017年3月31日現在)

1.空調を高効率機に更新し、デマンド制御をEMSで自動化。照明も全館LED化

株式会社 サン・クロレラでは、ダイキンエアテクノに今回何を依頼しましたか。

弊社では、本社ビルの省エネ改修をダイキンエアテクノに依頼しました。

このビルは地上8階 地下1階、延床面積7,861m2で、改修着工時点で築14年でした。

今回の改修では、老朽化が進んでいた空調設備を高効率のインバータ式に更新し、さらにEMS(エネルギーマネジメントシステム)の導入によりデマンド制御を自動化しました。

また、既に8割程度進んでいた照明のLED化を、全館規模で完了しました。

今回の改修は経済産業省の「エネルギー使用合理化等事業者支援補助金」交付事業に認定され、対象費用の約1/2が国から補助されました。

補助金の交付要件を満たす改修計画の策定をダイキンエアテクノが支援してくれました。

今回省エネ改修を実施した本社ビル(京都市下京区)

2.デマンド値が通年で25〜45%減り、電気代がほぼ半分に

改修による省エネ効果を教えてください。

改修前後1年間の電気使用量を調べたところ、毎月の電気使用量が25〜40%以上減り、年間で30%以上減少していました。

デマンド値(最大需要電力)は、改修前は冷暖房使用期に250〜280kWに達していたのが、改修後は冷暖房使用期でも150〜180kWに抑えられるようになりました。月々のデマンド値が25〜45%削減された結果、電気代は改修前の半分近くまで下がりました。

弊社では以前から、「デマンドブザーを活用したデマンド値抑制」や「照明の段階的LED化」などの省エネ対策に積極的に取り組んでいました。そのうえでこれだけの変化があったわけですから、いかに今回の省エネ改修の効果が大きかったかがわかります。

3.デマンドブザーが作動するたびに、各部署に空調オフを依頼していた

ほかに改修の効果を実感することはありますか。

デマンド制御がEMSで自動化されたおかげで、総務部スタッフの業務負担も減りました。

以前はオフィスが冷え切った冬場の連休明けなど、朝昼問わずデマンド警告が出て、そのたびに各部署に電話を掛け「空調を切ってください」とお願いしていました。EMS導入後は、そのようなお願いをする必要がほとんどなくなりました。

何より、新しい空調は快適です。風も心地よいです。改修前は、たとえば暖房の設定温度を22℃にしても実際の室温は20℃に達しないまま……という部屋が多かったのですが、改修後は、すぐに設定どおりの室温になります。

空調の運転状況や電力使用状況について、エネルギーマネジメント事業者(ダイキンエアテクノ)から詳しいレポートが届くのもいいですね。

設定温度の上下限値の変更が必要になった際、以前ですと「他の部署にもご協力いただいているので、こちらの部署もご協力を」とただお願いするほかなかったのですが、今後は客観的データに基いて各部署と話し合いができます。

「より豊かな健康社会を実現するには、従業員自身が心身ともに健康でなければなりません。今回の改修では、コストも環境負荷も削減しながら、従業員がより快適に働ける環境を実現できました」(中山社長)

4.竣工から11年を経て空調が老朽化。修理代が月16万円に達していた

今回省エネ改修を行った経緯を教えてください。

このビルが竣工して11年経った頃から、「温風/冷風が出ない」「異音がする」といった空調故障が頻発し始めました。

最初は修理で対応していたのですが、竣工13年目頃には1〜2週間に1度くらいの頻度で故障するようになり、修理代が月16万円を超えるようになりました。

そこで空調設備の更新を決め、情報収集を開始しました。

その過程で、「省エネ効果が高い改修計画」として認定された場合、改修費用の1/3〜1/2近くが国から補助される制度があることを知りました。

そこで補助金の交付要件を満たす改修計画の提案を、大手ゼネコンを含む複数の業者に依頼しました。

「空調機は性能・信頼性の高いダイキン工業製と決めていました。施工はダイキン工業100%子会社のダイキンエアテクノが一番安心できました」(倉持部長)

5.補助金の交付要件を満たす改修計画を立てる上で、ダイキンエアテクノが一番頼りになった

省エネ改修業者を選定する上で、どのような点を重視しましたか。

補助金の交付要件を満たす改修計画を、確実に策定できる点が重要でした。改修費の1/3〜1/2相当が交付される大型補助金は、競争倍率が高いうえに審査も厳しく、計画には「高い省エネ効果」と「詳細な根拠資料」が求められます。

また、「より豊かな健康社会を実現するには従業員自身が心身ともに健康でなければならない」と考える弊社にとっては、改修によって職場環境がより快適になることも、省エネ・省コストに劣らず重要でした。

ダイキンエアテクノは、既存設備の状況と私どもの要望を丁寧に調査したうえで、省エネ・省コスト効果と職場環境の快適性を両立させる改修計画を策定してくれました。

補助金の申請に関わる担当者の知識の豊富さの点でも、ダイキンエアテクノは群を抜いていました。

「工事も養生も、非常に丁寧でした。立ち会うたびに作業員のみなさんに頭が下がりました」(南野係長)

6.美術品の養生も万全だった

工事期間中に印象に残った点があれば教えてください。

補助金の交付決定日の関係で今回の改修は着工が9月になったため、12月から暖房を使えるようにするには、空調の更新工事を3カ月で終える必要がありました。基本的に平日の9時〜17時は、どのフロアでも業務が行われているため、工事ができるのは土・日・祝日に限られます。

この状況で他社が「工期はどんなに早く見積もっても4カ月、12月からの全館暖房は難しい」と回答するなか、ダイキンエアテクノだけは他社より1カ月早い工期を提示し、実際に12月までに空調更新を完了してくれました。

またこのビルはお客様を気持ちよくお迎えできるように、従業員も気持ちよく働けるように、内装や普段の清掃にもある程度のコストをかけています。創業者が収集した美術品も随所に展示されています。ですので「養生は特に丁寧に」とお願いしたのですが、養生の丁寧さは私どもの期待以上で、工事に立ち会うたびに作業員のみなさんに頭が下がりました。

最後に省エネに関する今後の抱負と、ダイキンエアテクノへのご期待があればお聞かせください。

これまではデマンド値の抑制という形で省エネを意識してきたのですが、今後は電力使用量の削減という形でもさらなる省エネを意識していこうと考えています。また、全国に展開している支店・営業所の中には、弊社の自社ビルで空調等の更新が必要になっているところもありますので、ダイキンエアテクノには引き続きサポートをお願いしたいと思っています。

「今後もよろしくお願いいたします」(左:ダイキンエアテクノ京滋営業所 担当 吉永隆仁)

今回の工事の概況

建物 : オフィスビル(鉄筋コンクリート造、地上8階地下1階、延床面積7,861m2
工事内容 : 空調設備・照明設備改修及びEMS導入
工期 : 2015年9月〜2015年12月

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取材日:2017年3月

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